そして遂に早稲田の受験。丘さんは文化構想学部しか受験しなかったということですが、それは何故ですか?
本当は商学部と政治経済学部も受験したかったのですが、先ほど話したように母親と対立していて、1学部分の受験料しか出してもらえませんでした。どの学部を受験しようか迷っていましたが、小さい時に韓国に住んでいた経験があるので、確実に合格するべくセンター試験を韓国語で受験しようと思っていました。韓国語受験が可能なのは商学部と文化構想学部なのですが、受験に失敗出来ないのでより受かりやすいと感じた文化構想学部だけを受験しました。
正直言って感触はあまり良くありませんでしたが、結果的に文化構想学部に合格することが出来ました。発表を電話で聞いた時はその場で泣き崩れましたね。さらに、ずっと対立していた親もかなり喜んでくれました。ずっと対立していたのに、受験を終えてからは我が家の誇りだ!とまで言われるようになりました。
「覚悟と勝算」が仮面浪人成功の鍵
辛い仮面浪人生活でしたが、仮面浪人という進路を選択したことについて、どのようにお考えですか?
仮面浪人を成功させた今は良かったと思います。ずっと孤独と戦ってきたので精神的に強くなったと思うし、早稲田に合格できたことでコンプレックスも完全に無くなりました。さらに友達も出来てサークルでも精力的に活動して、性格が明るくなったと思います。充実した学生生活を送れています。
また、仮面浪人を通して経験した「自分で決めて周りの反対を押し切って成功した」ということは今の生活に絶対に活かされていると思います。現在学園祭実行委員会に所属していますが、一つの活動に対してひたすら努力するということを続けてきました。これも、仮面浪人の経験が無かったら成し遂げられなかったことですね。
最後に、仮面浪人しようか悩んでいる後輩に向けて、アドバイスをお願いします。
「覚悟と勝算があるなら挑戦しなさい」と伝えたいです。
自分のように親に反対されることもあるし、かなり辛いことが多いと思います。なので、「出来れば志望大学に行きたい」くらいの気持ちで挑戦すると途中で挫折してしまうと思います。仮面浪人に挑戦するには生半可な覚悟ではダメです。自分のようにどうしても志望大学に行きたい、という強い覚悟があるなら挑戦する価値はあります。
また、模試の成績が良かったり、成績開示でもう少しで合格だったというある程度の勝算も必要です。大学受験は人生の大きな節目です。覚悟という精神的な面ももちろん必要ですが、冷静に勝算があるかどうかを見極めることも重要です。
このように、覚悟と勝算がある人は挑戦してみてもいいと思います。仮面浪人生活は辛いかもしれませんが、乗り越えれば素晴らしい生活が待っています。頑張って下さい。
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