ずっと一人で勉強と聞くと、かなり辛そうですが…
とにかく辛かったです。現役の時は友達も居て、切磋琢磨しながらモチベーションを保っていましたが、仮面浪人の時は友達も居なかったので…。さらに現役の時と違い、一人暮らしをしていたこともあって親にもなかなか相談できなかったのも苦しかったです。たまに高校の友達と話して愚痴を言ったり、気分転換に家事をするくらいしか出来ませんでした。
しかし、その状況を解消しようとは思いませんでした。友達を作るくらいなら、一人で頑張ってこの環境を抜け出そう!と自分を鼓舞していました。自分の意思で仮面浪人を決めたので、一人でもやるしかない!と。
仮面浪人を経験して、気持ちが前向きになった
井出さんは仮面浪人を経て早稲田に進学しました。仮面浪人を成功させて、自分の中で変わったことはありますか?
前向きになれたような気がします。馴染めなかった環境を抜け出して、行きたかった大学に入れたので、学生生活を楽しもうという気持ちになれました。同志社に在籍していた頃はサークルにも入っていませんでしたが、今は学園祭実行委員会に入って充実した生活を送っています。
もし仮面浪人していなかったら雰囲気に馴染めないまま、ずっと暗い気持ちで通っていたんじゃないかな、と思います。もしかしたら何かの転機で変わっていたかもしれませんが、自分にはそれが想像できなかった。なのでもう一度受験して志望大学に行くしかないと思って仮面浪人しましたが、その選択は間違っていなかったと思います。
最後に仮面浪人するか悩んでいる後輩に向けてメッセージをお願いします。
仮面浪人という進路は辛い道であるため、おすすめはしません。環境が合わないのでやっぱり志望大学に行きたいと思っている人は、もう一度よく考えてみて下さい。私の友達に志望大学に行けなかったけど、そこで一念発起してアナウンサーになるために頑張っている子もいます。環境のせいにするのではなく、自分次第で変われることもあります。
しかし、私のように大学に馴染めなくて、特に将来の夢も見つからず、志望していた大学に行く事でしか自分を変えられないと思っている人は挑戦してもいいと思います。もちろん孤独であったり、辛い時が多いと思いますが、「絶対にここから抜け出してやる!」「志望大学にどうしても行きたい!」という思いがあれば成功するはずです。
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