慶應義塾大学→東大に仮面浪人で合格した大木崇史さんインタビュー

慶應義塾大学→東大に仮面浪人で合格した大木崇史さんインタビュー

大木崇史さんのプロフィール

出身地 東京都
学歴 東京学芸大学附属高等学校→慶応義塾大学経済学部→東京大学経済学部経済学科(現在3年)
現在の動向 ベンチャー企業でインターン中
仮面浪人形態 前大学の授業と受験勉強を並行
予備校 通っていない
アルバイト していた
サークル バドミントンサークル、学術系サークル

数点差での不合格。慶應に進学し、夏休みに「ダメ元で」仮面浪人としての勉強をスタート

大木さんは現役で慶應義塾大学(以下、慶應)経済学部に進学された後、仮面浪人を経て東京大学(以下、東大)文科Ⅲ類に進学されました。具体的に仮面浪人を決意したのはいつ頃でしたか?

DSC_7277慶應に入る前から仮面浪人しようかなとは思っていたのですが、具体的に意識したのは東大に落ちた後に届いた点数開示を見たときでした。あと数点のところで不合格だったと分かり、「もしかしたらもう一回受ければ受かるかも」と思いました。その時は「仮面浪人して絶対に合格しよう!」という強い気持ちではなく、「とりあえず来年も受験することにして、どのぐらい勉強するかは慶應に入ってから決めよう」くらいの気持ちで慶應への進学を決めました。

決断を保留したままで慶應に進学されたとのことですが、慶應入学後に仮面浪人を決意したきっかけはありましたか?

きっかけは特に思い浮かびません。勉強するうちにスイッチが入っていったという感じです。

実は仮面浪人として受験勉強を始めたのは夏休みが終わってからで、かなり遅いスタートでした。一学期も勉強しようと思っていたのですが、サークルが忙しくてできず、焦りながら勉強を始めた覚えがあります。一般的に夏休みは受験勉強の山場ですが、僕は普通にサークルの合宿に行ったりしていました。もちろん焦る気持ちは心の片隅にあったのですが、ダメ元で仮面浪人を始めたところがあったので、「準備しても失敗するときは失敗するし、やれるだけやってみよう」という気楽な気持ちでいることができました。しかし、いざ始めてみると意外と覚えていることが多く、「これなら合格できるんじゃないか?」と思えたので、遅いスタートでもとにかく本気でやってみようと思うようになりました。

仮面浪人を決意するにあたって、何か参考にしましたか?

ネットで体験談などを一通り見たりしましたが、人それぞれ色々なパターンがあって、自分と似たようなケースを見つけることは出来ませんでした。そもそも「自分で出来るところまでやってみよう」という力試しのような思いで仮面浪人を始めたので、そこまで他人の意見を参考にしようとも思っていませんでした。ただ、自分には負けず嫌いな部分があり、ネットで「仮面は成功しない」という意見を見る度に「自分は仮面浪人でも合格してやろう!」という気持ちになりました。もし周囲の反発がもっと強かったら、もっとやる気になっていたのかもしれません。

現役の頃から東大志望だったとのことですが、浪人をせずに慶應で仮面浪人をしようと思ったのは何故ですか?

浪人して不合格だった場合のことを考えると、不安で僕には出来ないと思ったからです。もし進学せずに浪人し、頑張って勉強しても落ちる可能性は当然ありますよね。僕にはそのリスクはあまりに大きく感じられました。

また、一度慶應に入ってみて雰囲気などが合わないと思えば辞めることは出来ますが、逆に浪人してから「やっぱり慶應がいいな」と思ってもすぐに入学することは出来ません。そう考えると、慶應に行かず浪人すると選択肢が狭くなってしまうように思えました。

僕の場合は合格するためという積極的な動機から仮面浪人を選択したというよりも、保険をかけるというやや消極的な意識の方が強かったように思います。

慶應でも大学生活を楽しまれていたようですが、そのような状況でも仮面浪人を続けることが出来たのは、東大への強い想いなどがあったのでしょうか?

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東大への思い入れは特に無かったですね。普通は大学進学の理由として「雰囲気が自分に合っているから」や「夢を叶えるため」というような軸があるのかもしれませんが、僕にはそういった想いはそれほどありませんでした。それより、どちらかと言えば「自分の力を試したい」という気持ちの方が大きかったと思います。

というのも、通っていた高校には「高望みでもとりあえず東大を受ける」というような風潮があり、自然と「できれば自分も東大に行きたいなぁ」程度のことは思うようになっていました。そのような環境で一緒に勉強していた友達が現役で東大に受かり、自分が落ちてしまったことで、「自分も東大に受かりたい!」という気持ちが芽生えたのかもしれません。いわゆる「受かることがゴール」の状態になっていましたね。

大学生活とバランスをとりつつ、幅広い交遊関係を維持した仮面浪人生活

仮面浪人中の生活はどのようなものでしたか?

僕は家で勉強が出来ないタイプなので、大学などで勉強するようにしていました。朝に図書館が開く時間に大学に行き、授業が始まるまでそこで勉強しました。授業中も時々教室の後ろの方でこっそり受験勉強をしていました。なので、大学の勉強と受験勉強を明確に区別するなどは特に意識していませんでした。

そのような生活をしていると友達にも仮面浪人していることがバレやすかったようで、受験直前になると友達から「東大受けるんでしょ?」と言われたりしました。仮面浪人について自分から積極的に明かしてはいませんでしたが、割と多くの人にバレていたようですね。特に仮面浪人について冷やかされたりすることも無かったので、周囲の目はそれほど気になりませんでした。

仮面浪人中、受験に専念して慶應での勉強を投げ出そうとは思いませんでしたか?

思いませんでした。万が一落ちた時のことを考えて慶應の単位は取っておこうと思っていたので、年間を通じて単位は落とさないようにしようと決めていました。入学当初、仮面浪人についてネットで調べたときに、「仮面浪人は途中で諦める人が多い」という話を読み、「自分はやれるところまで両立させよう」と思ったのがきっかけですね。授業にはなるべく出席するようにしていましたし、試験対策もしていたこともあってほとんど単位は落としませんでした。慶應は2年に進級するために24単位が最低条件なのですが、それを大きく超えて46単位取っていました。

大学の授業に出席していると生活リズムが生まれてくるので、結果としては両立させて良かったと思います。

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