そうして悩み抜いた中、実際の受験校はどのように決めましたか?
実は、悩んでいるときに「実際の大学の雰囲気を肌で感じないと自分に合う大学は分からない」と思い、上京して一橋や早慶、京大や阪大の授業に潜りに行きました。その中で一橋と阪大は自分の雰囲気に合っていいなと感じました。
そこで前期で一橋か阪大のどちらを受けようか悩んでいたのですが、もともと親にも一橋に行きたいと言って仮面浪人をお願いしていましたし、現役時代から志望していたので前期は一橋を受ける事にして後期は阪大に出願しました。
また、私大は受けませんでした。その理由は仮面浪人をしてまで私大に行くのは金銭的に親に申し訳なかったのと、仮面浪人期間で視野が広がり自分の価値観を整理していく中で「もし落ちても国際教養大学に戻ってもいいな」と思えるようになったからです。
なので結局、受験したのは一橋と阪大の2校だけでした。
仮面浪人を経て、自分のやりたいことを探究し行動し続けている新生活
結果として受験は、前期の一橋は不合格となり後期の阪大に合格しましたが、どういった心境でしたか?
一橋が不合格だった時はもちろん悔しかったです。しかし、1年間本気で勉強して受験することができたので、この1年の自分の気持ちを清算してすっきりすることができました。なので後期で阪大に受かった時には「ここで自分のやりたいことをやろう!」と前向きな気持ちで阪大に進学することができました。
受験終了後、周囲の反応はどうでしたか?
両親は一橋に落ちた時に不安がっていたので、阪大に受かった時には「よかった…」と言っていて一安心という感じでした。大学の友人は冗談半分で「戻ってくればいいのに」と言っていましたね。高校の友人は「へ~。阪大受かったんだ。」という感じで特に驚くこともなく普通の反応でした。(笑)
仮面浪人を経て阪大に入学して大学生活の変化はありましたか?
違う事ばかりですね。大阪は西日本の中心都市なので自分の興味があることに関するイベントなどが近くでやっていることが多く、秋田の頃に比べて刺激も多くて活動しやすいです。
また、国際教養大学は規模が小さかったので顔見知りも多かったのですが、阪大は学生数が多いのでいろんな人と関われるチャンスがあります。ただ、自分の学科は生徒数が全部で12人なので学校での人間関係の濃密さは国際教養大学とあまり変わってないですね。(笑)
あと、阪大は国際教養大学に比べて授業に関して比較的自由です。国際教養大学はカリキュラムがかなり決まっていますが、阪大は必修科目が少なくて自分が学びたい授業を自由に学べる環境で非常に満足しています。
そして、僕は「やりたいことをやろう!」と思い仮面浪人をしましたが、阪大に進学してからは、「やりたいことって何だろう?」ということをずっと考え、自分が「したい!」と思ったことは常に挑戦するようにしています。去年は語学を頑張りたいという目標があったので、フィリピン語、中国語、英語を勉強しました。
最後に仮面浪人生にメッセージをお願いします。
基本的には「仮面浪人をするかしないか」の選択肢が自分の中に出てきている時点で、心の底ではどこか「仮面浪人したい」と思っているはずなので、挑戦してみたらいいと思います。
僕自身、前述したように仮面浪人を通じて視野が広がり、いい意味での価値観の変化が起こったので仮面浪人をしてよかったと思っています。
ただ、自分が仮面浪人で得た価値観の変化は、仮面浪人をしなくても得られた可能性があったとも考えています。
なので、皆さんも今自分が置かれている状況が本当に仮面浪人をしなくては解決できない問題なのかよく考えた上で、仮面浪人でしか達成できないなら、挑戦した方がいいと思います。頑張ってください。
【インタビュー日時:2015年4月25日】
木村准(仮名)さんのプロフィール
出身地 | 福岡県 |
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学歴 | 福岡県立修猷館高校→国際教養大学国際教養学部→大阪大学外国語学部フィリピン語専修(現在4年) |
現在の動向 | 国際交流サークルにて活動中 |
仮面浪人形態 | 前大学を休学して受験勉強を行う |
予備校 | 代々木ゼミナール福岡校(6月から) |
アルバイト | していない |
サークル | フットサルサークル(休学するまで在籍) |
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