仮面浪人生活を送る上で、不安だったことはありましたか?
なんと言っても孤独だったことです。
先ほども言ったように、友人関係は全てシャットアウトしていたので、ずっと独りで勉強していました。また、大学に入って数人友人が出来たのですが、どうしても受験勉強をしていると「自分はこの人たちと違って大学生じゃない」という感覚に陥ってしまって、友人とは距離を置くようになってしまいました。
しかし、精神的にかなり辛い生活でしたが孤独感を解消しようとはしませんでした。友人を作るという選択肢もあったでしょうが、友達が多いほどその大学に居たくなるし、ここに居たいと思ってはダメだと思っていたので、友達は作りませんでした。
受験ではどこの大学を受験されましたか?
経済的な都合もあり、慶應一本しか受けませんでした。もちろん不合格だった時の不安もありましたが、大学に通って一人暮らしもさせてもらっていたので親に申し訳なく、滑り止めは無しで他の大学は受けませんでした。受かるという自信はありませんでしたが、受からなければならないという思いがありました。もし落ちてしまったら編入という手段も、本当に直前の受験2日前くらいに考えていましたね。
仮面浪人の経験から、ひたすら努力すれば出来ないことは無いと学んだ
華山さんは仮面浪人を経て、慶應に合格されました。周りの反応はどうでしたか?
親は本当に合格すると思っていなかったみたいで、喜ぶというよりかは、「またお金がかかるのか…」といった反応でした。しかし、今では父親が自分以上に慶應のニュースをチェックするなど、喜んでいるみたいです(笑)
また、仲が良かった高校の友人にも報告しました。自分の高校から慶應に合格するのは珍しく、本当に驚いていましたね。仮面浪人中は友人関係をシャットアウトしてしまっていましたが、今では良好な関係に戻れて本当に良かったと思います。
仮面浪人を経て価値観の変化はありましたか?
僕は仮面浪人中、塾に通わないで勉強し続け、滑り止め無しで憧れの慶應に合格することが出来ました。確かに辛い仮面浪人生活でしたが、ひたすら努力すれば出来ないことは無いと思えるようになりました。
その価値観から、大学生活では困難なことでもひたすら努力して、なんとか成し遂げようとしています。例えば、現在僕は大学で外国語の学習に力を入れているのですが、8カ国語も学習しています。普通の人なら英語とあと1言語といったところでしょうが、困難な仮面浪人生活を乗り切ったことで得られた、「自分で自分の道は切り開けるんだ!」という自信から挑戦できることだと考えています。
それでは最後に、仮面浪人生に向けてメッセージをお願いします。
その人の状況にもよりますが、何もかも捨てる覚悟がないとダメだと思います。特に僕のように今の大学よりかなり高い目標を目指す場合は、それなりの覚悟をしないと到底合格できません。そのためには甘えを捨てて、全てを失う覚悟で挑戦しないとダメです。僕も友人関係などは全て捨てましたが、その結果合格することが出来たと考えています。
今までに2人の仮面浪人の後輩にアドバイスしたことがあったのですが、2人とも失敗してしまいました。その子たちを見ていても、友達と遊んでしまったり、息抜きから抜け出せなくなってしまっていたことが大きな原因だと思います。そうならないためにも、仮面浪人に挑戦すると決めたからには、覚悟をもって勉強してほしいと思います。頑張ってください!
また、僕はtwitterにて仮面浪人生からの質問にお答えしているので、もし質問等がございましたら、以下のtwitterアカウントまでご連絡下さい!
https://twitter.com/masqueradekr
【インタビュー日時:2015年5月2日】
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